Mane

たまに何か残そうと思います

終点について

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終点こと、私のバーチャル自宅『Mane's EndPoint』ができて1年、VRCを初めて2年が経ったので何か残そうと思います。

 

普段来てくれている人はもちろん、「なんかTwitterで見たことある 」とか「結局あそこ何なんだよ」みたいな人にも知ってもらえたらうれしいです。

 

作った経緯

下記2つをなんとなく「やりたいな~」みたいなのがあって作りました。

一つずつ説明していきます。

  • 自宅がほしい

  • 行動範囲を広げたい 

 

自宅がほしい

これは単純で、VRC内でそれっぽい自宅が欲しいな~と考えていました。これはVRCを始めた頃から考えており、18年の11月頃に今の終点の原型となる自宅(旧自宅)が完成していました。

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旧自宅 色合いやシルエットは終点と似ている

 

 

 ※2018年の録画を掘り起こしたツイート

 

この旧自宅はワールド制作を始めてすぐのものだったので、知識や技術、コンセプトが今より浅く、自分の中で気に食わない点がありUnity2017に移行するタイミングで消滅させました。

 

気に食わない点

  • 何故かキューブドシェーダーを使っており、全体的にのっぺりしている
  • 色の境目がぼやけてる
  • 立方体のオブジェクトを引き伸ばして作られているのでなんか色々気持ち悪い
  • ダサい

 

そこからしばらくホームワールドをデフォルトのものに戻し、2019年1月頃にはフルスクラッチでワールドを作ったり*1した事もあり、なんやかんやあって2019年3月31日に終点の形が完成し当日中にワールドとしてアップロードされました。

 既にめちゃくちゃ自画自賛している

 

最初の時点でのワールド名は『Mane's House』としていましたが、以下のツイートが自分のイメージとマッチしていたので、明確に私の死後辿り着く場所として『Mane's EndPoint』へ改名しました。

 

終点はワールド作成や調べた知識から、旧自宅の気に食わない点を全て解決する事ができました。大した知識とかでは無いですが、上を見てたらキリが無いのでとりあえず自身の成長を褒めます。

特にMagicaVoxelで制作したものは、リギングを行わない場合は.obj形式で出力するのが良い*2という事を知ったのが一番大きいです。

旧自宅は.ply出力したものをBlender経由で.fbxとした自作アバターの一部の流用していました。

 

行動範囲を広げたい

 行動範囲を広げたいのになんで自宅作ってんのと思うかもしれませんが、要約すると色々な場所に行くのは面倒だから色々な人が自分の所に来るようにしようという事を考えました。

 

基底現実とは違って、VRCにおいて行動範囲を広げる場合はフレンドを増やすだけで良いので、自分が移動しなくても自宅でフレンドが増えれば結果として行動範囲が広がります。 新規のフレンドを増やす事が主目的のため、インスタンスについては原則Friend+で立てています。

結果として金曜、土曜など翌日が休日の人が多いイン率の高い日は場合によって30人以上集まる事もありフレンドはかなり増えました。なので「別のコミュニティとコンタクトを取ってみたい」みたいな人は来てくれると嬉しいです。

 

 

デザイン 構成

大したものでは無いですが、そもそものデザインは自作のボクセルアバターのデザインを元にして制作しており、もっと元をたどると高校の頃にMinecraftで使用していた自作のスキンまで遡ります。

(8年くらい前?)

 

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Minecraftでのすがた

 

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自作アバター初期

 

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現在のすがた


実際のところ「このデザインを踏襲しつつ作ったらなんかできた」くらいの感覚でメイン部分のデザインは完成しました。

アバターはどちらかというと黒色の比率が高いですが、終点は黒色をメインにすると世界観的なところとマッチしないなど解釈違いが発生したため、白色がメインで特に外壁部分は黒色の模様を入れず白単色にしました。

また、終点のデザインはピクセルアート的な表現ではなくミニマルアート的な表現を意識しているらしく(曖昧) 今まで全然知らなかったんですけど、どうやら自分はミニマル的な表現が好きらしいです。(曖昧)

 

pin.it

pin.it

 pinterestで「ミニマルアーキテクチャ」で検索して出てくるもの

 

全体のデザインにはどうやら幾つかのルールが設けてあるみたいで基本はそれに沿って作ってあります。自分でも無意識なもので「なんかこうした方が目に入れた時気持ちいいな」みたいな感覚がそのままルールになりました。

  1. 白と黒のみで構成する
  2. 壁、床の縁など区切りのような部分は色を反転させる(何言ってるかよくわからん)
  3. オブジェクトのRotationを0°、90°、180°、360°に限定した線の方向の統一
  4. 室内からスカイボックスが見えるようにする

多分他にもルールがあるんですけど感覚でやっているのでパッと出てこないです。

逆に「ここは設けたルールを破る方が気持ちいいな~」みたいなものについてはすぐ破るようにしています。

 

 間取りについては何度か更新を行っていますが、基本的な構成は一貫して変わらず「玄関(Entrance)」「大部屋(Space)」「外(Garden)」「自室(Room)」の4構成がメインとなっています。

メイン部分の各部屋には名前をつけています。普段は言っていませんが…

 

 最初期の間取り

 

現在の間取り*3

 

各部屋ごとに説明していきます。

 

Entrance

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玄関、ホームワールドも兼ねているためスポーン地点の目の前に鏡がある

終点に来て頂いた方はまずこの部屋にスポーンして、アバターを変えたり、キャリブレーションしたりしていると思います。

終点の中でも数少ないスカイボックスが見えない部屋となっていたり、Rotationが45°とひし形なっているボタンがあったりなど、早速設けられているルールが破られています。

 

閉鎖した空間から、スカイボックスが見える開けた空間に行くと気持ち良かったり、PPS(視覚効果)はオブジェクトが表示されたり、テレポートするボタンとは異なり押せているのかわかりにくいためON、OFFで角度が付くようになっています。

 

あるもの

  • PPS2のトグル
  • BGMのトグル
  • メイン部分のミニチュア
  • 個室への移動ボタン
  • EndPoint HeadMuseumへのポータルがある部屋への移動ボタン

 

Space

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大部屋、大きな鏡のある部屋とボードゲームがある部屋で別れている

 

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鏡の反対側は大きく開けている

大きい空間と大きい鏡がある部屋となっており、走鏡性*4を持つVRChatterを収容する事を目的とした部屋となります。

終点によく来て頂いている人としては、一番馴染み深い部屋かと思います。

 

あるもの

 

これは他の部屋とも共有ですが、鏡が表示される部分の壁と床はなんとなくそこに鏡があるのかなと思わせるように縁の部分色の反転がされておらず、壁と床で色が繋がっています。

 

また、SpaceはEntranceと異なり、壁には等間隔に床にはキーボードのような白い模様がついています。

これは広い空間を移動する場合、単色だとどこを歩いているのか分からなくなるのを防ぐために付けています。

 ボードゲーム

奥の区画にはボードゲームを2種類置いています。

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ガイスター

元々のゲームの駒はおばけとなっています。

下記の3つのうち一つを達成することで勝ちとなります。

※ルールの詳細は省きます。

  1. 相手の青い駒を4つ取る
  2. 自分の赤い駒を4つ取らせる
  3. 青い駒でボードから脱出する

これを作って置いたきっかけについては他の方のワールドで遊んだ際に負けたので

「特訓ついでに物作ったりしてみよ!」という感じで作りました。

これを作った事で下記のクアルトも作ってよという事でお願いされ、作りました。

 

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クアルト

奥の部屋にあるボードゲームの一つです。見た目が気に入っています。

」「」「高さ」「」の4つの属性のうち一つを縦横斜で一列揃えた方が勝ち。

自分の置く駒は相手に決めてもらうというルールのゲームです。

詳細はAmazonの販売ページ等に解説の動画があるのでそちらを確認してください。

 

このボードゲームに関しては自分なりに駒の形をアレンジしたら良くないと感じたため

明らかにワールドのルールを破っている円柱型の駒が存在します。

 

個人的にはクアルトのルールの方が性にあっているみたいで、よくプレイしています。

駒の見た目や、初見で観た際の何をしているかわからない不思議な感じも気に入っています。

 

Garden

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外、開けており上下する柱が見える

 終点の庭になります。

大きいアバターを見せる場合や内緒話の際の避難所として使われる事が多いです。

広い空間のためSpaceと同様に床に模様がついています。

 

あるもの

  • うごく柱
  • ぼくの全身福笑い(エンドコンテンツ)
  • 屋根に登るための昇降板

 

 

 追加した経緯は以下2つの影響があります。

 後ろに柱のような大きく四角い何かがある

 

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或る場所にある大きな煙突

雑ですが、この2つを見て「あ~柱ほしいな~」となり実装しました。

これは感覚的な話になってしまうのですが、広い空間というのは室内と比べると安心感が無いというか少し落ち着かない感じがあったのですが、柱を追加してからは少し落ち着ける空間になった気がします。

 

 知ってる人は当たり前だと思うんですが、この柱はゆっくり上下に動きます。

これも雑な感じですが、元々終点は空に浮いているようなイメージだったので

 「浮遊感、ほしいよな~」という感じで動くようにしました。

あと、ゆっくり動くものは”””エモい”””ので良いです。

 

全身福笑い

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端の通路を通って行くとTポーズのぼくがいる

全身福笑いというのがそもそも、ぼくのアバターをパーツごとに動かしてなにか作ってみようみたいなものになっています。

作例

 

 

屋根

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裏の昇降板を登ると、屋根にいけます

ここで動く柱を見ながら寝るのがすきです。

 

Room

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自室、最新ではクアルト、机、ベッドが置いてある

私の部屋です、ガッツリVR寝をする際やVR上で作業をする際にこの部屋にいます。

初期ではEntranceからすんなり行ける構成になっていましたが、意図していない使われ方をし始めたのでGardenを経由しないと行けないようにしました。

今後なにか置くかもしれません。

 

その他

その他大きくまとめるほど内容が無い事についてつらつら書いていきます。

 

世界観

はじめの方に「私の死後辿り着く場所」という表現をしましたが、明確なイメージとしては地球全てがなくなって地球があった場所に空とあの空間があるようなイメージになります。

  

また、終点を構成する大きな要素としてBGMがあります。

soundcloud.com

これも7、8年くらい前ですが、この曲を聴いた時に頭に浮かんだ風景が「空に四角い箱が浮いている」というものでした。終点はその風景を具現化したものでもあります。

軽めのノイズが入ったピアノアンビエント良いですよね。おすすめの曲があれば教えて下さい。

 

このツイートの通り、私は死んだらあのワールドに行けると信じています。

これを読んで頂いている方も自分の信じる何かをワールドにしている方がいるのではないでしょうか。

 

その人の持つ何かを形にしたワールドというのは高度な技術や美麗な景色とは関係なく明らかに他のワールドとは異なる空気の纏う生きたワールドになると思っています。

ゲーム内に用意された背景とは異なる、基底現実と地続きに、滑らかに存在する世界がそこに生まれます。

そういう意味では高度な技術とかは使われていませんが、終点は私の知覚、理想をしっかり体現できていると思います。

 

周りの反応など

 どうやら終点のような情報量を極力削っているワールドは少ないらしく、驚かれたり珍しがられる事や、たかがボクセルと思いながらも来た後は気に入ってくれる方が体感でちらほらいる印象です。

また、自分のワールドを見てワールド制作に興味を持った人もおりそういう点でも作ってよかったと思います。

ガッツリ書こうと思ったのですが、文字に起こしてみると感覚だけを頼りに作っている部分の割合がかなり多く言語化にものすごく時間がかかるので、これくらいにしたいと思います。何か興味があり聞きたい事があれば喜んで答えるのでお声がけください。

 

また、先日HDDが逝ってしまったため現在終点の最新データがない状態となります。

度々復興、進捗のツイートをするので反応してもらえると嬉しいです。

 

 

 

 

*1:SekaiTurbine

*2:出力時にパレット式のテクスチャに自動でUV展開が行われ、Blenderを経由せずUnityに持っていける

*3:2020年03月26日現在

*4:走性の一つ 生物が鏡に反応して移動する事

*5:https://booth.pm/ja/items/1717117